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差別化戦略 2026.04.29

ナフサショックと住宅価格のこれからを考える

― インフレとデフレのあいだで、後悔しない住まいづくりを ―

中東情勢の影響により、原油由来の原材料「ナフサ」の価格上昇が注目されています。

ナフサは、断熱材・配管・塗料・外装材など、住宅に使われる多くの建材に関わる原材料です。そのため、ナフサ価格の上昇は、家づくりの総額にも少しずつ影響していく可能性があります。

ここ数年、住宅価格は上昇傾向が続いています。
「今、家を建てても大丈夫なのか」
「もう少し待ったほうがよいのではないか」
そのように感じている方も少なくありません。

こうした価格上昇は、いわゆるインフレです。
つまり、原材料費や輸送費、人件費などのコストが上がることで、住宅価格も押し上げられる状態です。

特に日本は、エネルギー資源の多くを海外からの輸入に頼っています。中東情勢のような外部環境の変化は、原油価格や建材価格に影響しやすく、短期的には住宅価格が下がりにくい状況が続く可能性があります。

一方で、価格が上がり続けると、家づくりを検討していた方が一度立ち止まる動きも出てきます。

購入を見送る方が増えると、住宅市場では在庫が増えたり、着工数が減ったりする可能性があります。その結果、今度は価格を抑えてでも販売を進めようとする動きが出ることもあります。

これがデフレ圧力です。
需要が弱くなることで、価格が調整される力が働く状態です。

つまり今の住宅市場は、
短期的には、建材高騰によるインフレ
中期的には、買い控えによるデフレ圧力
この2つが同時に存在している、少し判断が難しい局面といえます。

さらに大切なのが、住宅会社ごとの経営体質の違いです。

社員数が多く、展示場やモデルハウスを複数運営している会社は、人件費や展示場維持費などの固定費が大きくなります。そのため、一定の受注を確保する必要があり、状況によっては早めにキャンペーンや価格調整を行う場合があります。

一方で、家族経営や少人数で運営する住宅会社は、固定費の負担が比較的軽いため、無理に受注を追わず、市場の動きを見ながら慎重に判断しやすい傾向があります。

また、キャッシュフローに余裕のある会社ほど、外部環境の変化に対して柔軟に対応できます。反対に、資金繰りに余裕が少ない会社ほど、価格や契約条件に早く反応する可能性もあります。

つまり、同じ住宅会社でも、
価格の考え方、提案のタイミング、値引きやキャンペーンの有無は、会社の規模や経営状況によって変わります。

だからこそ、お客様にとって大切なのは、
「安いか高いか」だけで判断しないことです。

価格の背景にある、会社の体力、施工体制、工期への対応力、アフターサポートまで含めて見ていくことが、安心できる家づくりにつながります。

では、お客様はどのように考えればよいのでしょうか。

一つ目は、早めに動く選択です。

建材価格の上昇が続く前に計画を進めることで、将来のコスト増を抑えられる可能性があります。家賃を払い続ける期間を短くできる点も、ご家族にとって大きなメリットです。

ただし、注意点もあります。
資材不足や納期遅れが起きた場合、工期が延びる可能性があります。

特に現在のお住まいの家賃、引っ越し時期、お子様の入学・進学、育休復帰などを見据えているご家庭では、工期の遅れが家計や生活リズムに影響することがあります。

そのため、早めに動く場合は、建築費だけでなく、
家賃が重なる期間
引っ越し時期
予備費
工期遅延時の対応
まで確認しておくことが大切です。

二つ目は、市場を見ながら慎重に判断する選択です。

需要が落ち着けば、価格調整やキャンペーンなど、条件が変わる可能性もあります。急がず情報を集めながら、ご家族にとって無理のないタイミングを探すことも、ひとつの賢い選択です。

ただし、こちらにも注意点があります。
家づくりを先送りすると、住宅ローンを組む年齢が上がります。

その結果、返済期間が短くなり、毎月の返済額が増える可能性があります。また、年齢や健康状態によっては、住宅ローンや団体信用生命保険の条件に影響が出る場合もあります。

つまり、慎重に待つ場合でも、
住宅価格が下がる可能性だけを見るのではなく、
家賃の継続負担
住宅ローンの返済期間
金利の変動
ご家族のライフイベント
もあわせて考える必要があります。

大切なのは、今すぐ建てることでも、ただ待つことでもありません。

ご家族にとって、
「いつ建てると、暮らしとお金のバランスが整うのか」
を見極めることです。

住宅価格は、社会情勢、原材料費、金利、需要、そして住宅会社の経営状況によって変化します。だからこそ、表面的な価格だけではなく、将来の暮らしまで含めて判断することが大切です。

今は、判断が分かれる時期です。

だからこそ、焦らず、でも先送りにしすぎず。
ご家族の収入、家賃、貯蓄、年齢、お子様の成長、働き方まで含めて、丁寧に整理していくことが、後悔のない住まいづくりにつながります。

これから家づくりを考える方にとって、この情報が少しでも安心して判断するための材料になれば幸いです。


情報源・参考データ

・資源エネルギー庁
エネルギー需給・中東依存度に関する公式資料
https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/

・国土交通省
住宅着工戸数・需給バランスの推移
https://www.mlit.go.jp/statistics/details/jutaku_list.html

・日本銀行
インフレ・デフレの定義と物価動向
https://www.boj.or.jp/statistics/pi/index.htm/

・石油化学工業協会
ナフサ価格・石油化学製品の市況
https://www.jpca.or.jp/statistics/

・住宅金融支援機構
住宅取得者の動向・フラット35利用者調査
https://www.jhf.go.jp/about/research/

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